目的 : plasmid を transformation するために必要な大腸菌を調製する。調製に手間がかかる上、導入効率が悪いと作り直しという困難がつきまとう。しかしながら、 C.Cell は実験を行ううえで欠かすことの出来ない材料であり、その出来がコンストラクション作成時の作業効率を大きく左右する。C.Cell 作りに当たった方はこれを胸に頑張って頂きたい。そして、導入効率が規定値を上回った夜の最高のビールを味わって欲しい。

<大まかな流れ>
↓LB-Plate などの作製   1日目 朝
↓E. coli spread       1日目 夜
↓Inoculation        2日目 朝
↓増殖速度チェック   3日目 朝~
↓回収         3,4日目

1日目
↓準備
↓LB-Plate 作製
↓SOB 作製
↓Mg solution 作製 (初回のみ)
↓メスシリンダー、三角フラスコ A.C.
↓TB buffer 作製 (初回のみ)
↓LB-Plate 作製
Tryptone Peptone       1 g
Yeast Extract           0.5 g
NaCl                     0.5 g
Glucose                     0.1 g
Bacto agar (先に三角フラスコに入れておく)  1.5 g
                     MilliQ up to 100 ml, A.C.
↓SOB 作製 (使用後は4℃保存。あまり古いものは使わないほうが良い)
Tryptone Peptone   10 g
Yeast Extract    2.5 g
5M NaCl       1 ml
2M KCl       0.625 ml
           MilliQ up to 500 ml, A.C.
↓Mg solution 作製 (初回のみ、使用後は4℃保存)
MgCl
2-6H2O     101.65 g (これで 1 M)
MgSO
4-7H2O    123.24 g (これで 1 M)
          MilliQ up to 500 ml, A.C., 4℃ stock
↓ TB buffer 作製 (初回のみ、室温保存、廃液は Mn廃液タンクへ)
PIPES         1.5 g
CaCl
2      1.1 g
KCl         9.3 g
          MilliQ up to 490 ml
↓1N KOH で pH6.7 に合わせる (合うまで溶けない)
↓MnCl
2-4H2O (危険物 注1) 5.45 g
             MilliQ up to 500 ml
↓フィルター滅菌 (0.22 mm フィルター)

2l 三角フラスコ×2
200 ml メスシリンダー
LB-Plate, SOB, and Mg solution  !! TB uffer は Autoclave 不可 !!


この間にP2 にあるインキュベーターを予約する (22℃設定、翌日から二日分)。

↓ LB-Plate 作製
P2 クリーンベンチにて。シャーレ五枚分くらいは作れるはず。

↓ 播種
↓(@draft) E.coli 元菌体を -80℃元菌体 Box から持ってくる
↓掻き取って100 ul MilliQ に懸濁する
↓(@P2 clean bench) 白金耳を加熱滅菌後、元菌体懸濁液を2枚の LB-plate に撒く
↓22℃(37℃でも大丈夫) O/N

二日目
↓ 培養
↓ LB-Plate check (まず生えているはず)
↓(@P2 clean bench) 100 ml SOB を A.C.済 メスシリンダーでA.C.済 2L 三角フラスコに入れる。
↓ add 1 ml of Mg solution
↓ LB-Plate を中に入れる
↓ inoculation into 100 ul MilliQ (注2)
↓ そのうち 10 ul を三角フラスコに入れる
↓ Incubate 22 ℃ 24 ~36 h (大きめのコロニーで前者、小さめのコロニーで後者位の培養時間になるので目安にすると良い)

三日目
↓ 増殖度チェック
↓ 培養液 100 ul をサンプリング
↓ O.D. 600 nm を測定 (注3)
↓ 0.3~0.5 位ならば O.K.

ここでは2本の増殖度が同じだったと仮定して話を進める
↓ On ice 30 min
(この間に冷却型50 ml 遠心機を On)

↓ 回収 ここからの作業は導入効率に直結するので丁寧かつ素早く!
↓ 低温室に必要な物を持って行き、あらかじめ冷やしておく
必要な物
50 ml tube ×4
・ TB Buffer (116 ml)
・ 氷
・ 色つき1.5 ml チューブ (袋ごと、100 本位必要)
・ 金属スタンド
・ チップ (1, 5 ml)
・ ピペット (1, 5 ml)
・ 連続分注器
・ 連続分注器チップ
・ Mn 廃液入れ
↓菌液 100 ml ×2 を 4本の 50 ml チューブに移す
↓3000 rpm, 15 min
↓Decant Sup.
↓Add 16.75 ml of TB buffer (注: 培養液の1/3 量なので16.6 ml位でよい)
↓泡立てないように菌体を懸濁
↓ On ice 10 min
↓ 3000 rpm, 10 min
↓ Remove the Sup. (decant で大丈夫。Mn廃液入れに捨てること!)
↓ Add 4 ml of TB buffer
↓実験室の DMSO を持ってくる (20℃を下回ると凝固点に達してしまうので低温室に持っていくのは直前で)
↓ Add 0.3 ml of DMSO (注4)
↓ On ice 10 min
↓ 一本のチューブにまとめる
↓液体窒素を低温室前室に用意する(注5)
↓連続分注器で 1.5 ml チューブに 100 ml ずつ分注(注6)
↓液体窒素に金属スタンドごと入れて凍結させる
↓ピンセットで取り出し、袋に入れて-80℃に保存

↓効率チェック
↓pBR322 プラスミド 10 pg をトランスフォーメーションし、 LA plate に撒く。このとき、1/10 量と残り全量をplate 上に半々に撒くと効率チェックがより正確になる。
↓ 10
7 Cells / ug-plasmid 以上なら合格! (注7)


1 : 量り取る際は必ずスパーテルを使用すること。使用後のスパーテルはよく洗浄すること。また、メスシリンダーで一回目のゆすいだ液は Mn 廃液タンクに捨てること。
注2 : Inoculationの際、シングルコロニーの菌体で、大きめのものと小さめのものを選ぶ (Plate 2枚から一つずつ) 。一般に、菌体がゆっくり増殖したほうがC. Cell の導入効率が良い。
注3 : このとき片対数グラフ用紙にてO.D. 600 nm の値をモニターし、いつごろに目的の濃度に達するか把握する。0.1 を越えたあたりからあっという間に増殖してしまうので、測定を頻繁に行うこと。なお、大腸菌が目的の濃度に達するのが深夜になってしまうこともままある。頑張れ。
注4 : DMSO は溶解熱を発する。 On Ice で4 回位に分けてゆっくりと少しずつ mix しながらDMSO を加えることで菌体溶液の温度変化を最小限に留めるよう努める。
注5 : 大きめの発泡スチロールに液体窒素を入れると良い。このとき、
必ず前室のドアを全開にすること!! そうしないと、窒息して死ぬ!! 気分が悪くなったら速やかに室外に出ること!! 危険なので絶対に低温室内で液体窒素を扱わないこと!!
注6 : この作業は手早く行う必要がある。理想は三人一組で、二人が分注、一人がフタ閉めと凍結を行うと効率良く行える。
いかに手早く分注した菌体を凍結できるかが C.Cell の導入効率を大きく左右するので、ここが一番肝となる作業である。
注7 : 1/10 量撒いた方が10個以上、残り全量撒いた方が100個以上、コロニーが生えていれば合格である。