目的:DNA上のある特異的な領域のみを増幅する。感度が良く、1 fg以下の極微量なDNAでも増幅できる。

原理:その名の通りポリメラーゼ反応を連鎖的に起こさせる方法。増幅したい領域はプライマーによって指定する。

方法:
 ↓反応溶液の調整
・ template DNA (10 pg/ul)  1 ul
・ primer-sense (25 pmol/ul)  1 ul
・ primer-antisense (25 pmol/ul) 1 ul
・ DNA polymerase (5 U/ul)  0.2 ul
・ 10×PCR.Buffer  5 ul
・ MgCl2 (2.5 mM)  5 ul
・ dNTPs (10 mM)  4 ul
・ H2O
  32.8 ul
    Total. 50 ul
 ↓反応
(94℃ 2 min)

(94℃ 1 min → 60℃ 1 min → 72℃ 1 min) ×30サイクル
 ↓
(72℃ 10 min)

(20℃ ∞)

注!
 ここに示したプロトコルは一例に過ぎません。増幅したいDNAの長さやGC含量などによって反応液の組成、反応条件などは変わります。
 また、PCRの利点である高感度は同時に欠点にもなります。というのはその高感度ゆえにコンタミに弱いからです。なので、PCR専用のH2Oを用意し、その他の操作も十分に注意する必要があります。