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最終更新日  2013.07.31

 

1深水研を選んだ理由

博士課程 社会人特別選抜枠を知ったのは会社の知り合いを通じてでした。お恥ずかしい話ですが、私の研究分野が先生と異なるため、入学までは先生の研究分野をあまり詳しくは存じ上げませんでした。深水先生にご挨拶に伺い、初めてお話しさせていただいた時の印象は、とても温和な方で、異なる分野の私の話題にとても熱心に耳を傾けていただき、この先生のもとで研究をしたいと思ったことを覚えています。


2社会人大学院生の研究内容や研究の進め方

私の研究テーマは「in vitroin vivoにおける癌細胞の代謝酵素の変化」について調べることでした。薬剤の開発では、まず、株化したヒト癌細胞を用いてin vitroで効果を評価した後、ヒト癌細胞を移植したマウスに投与してin vivoでの効果を確かめます。実際には、用いる癌細胞は一緒でもin vitroin vivoでは薬剤の効果が予想と異なることがあります。その原因の一つとして,細胞の置かれている環境の違いによる薬物代謝酵素の変動に着目し、in vitroin vivoにおける癌細胞の薬物代謝酵素の発現や活性の違いを調べました。


最初は別のテーマの研究をスタートしたのですが、大学院に入学して間もなく、諸事情により最初のテーマを変更してのスタートすることとなり、とても焦ったことを覚えています。しかし、最終的には3年間で2本の論文を発表することができました。その間、先生と定期的にディスカッションをさせていただきました。その中で、研究の方向性だけではなく、論文投稿においても多くのアドバイスをいただき大変感謝しております。私の研究分野は、創薬の開発ステージにおける課題であったことから、先生とのディスカッションを通して客観的に創薬の流れと研究課題の意義について説明することの大切さも学ぶことができました。


3研究室希望者へのメッセージ

研究内容もさることながら、深水先生の人柄にはいつも暖かいものを感じています。それは、そこに集う方々もとてもフレンドリーだということに表れているのかもしれません。学生の指導という点に関しても、研究という枠だけではなく、その後社会人として仕事をしていく上での大切なことを常に意識されているように思います。深水研では、各種親睦会やセミナーを通じて学内外の方の話を聞く機会や交流の機会がありますので、これも大きな魅力の一つではないかと思います。研究では、自分で考え、考えを発表・報告し、新しい行動(実験)につなげていく、というサイクルが進みますが、これは研究者であるかどうかに関係なく、社会人として生活していく上で必要なことだと思います。信頼できる先生や切磋琢磨できる仲間、そして学内外との交流の場が多いことが、深水研の大きな魅力だと思います。迷っている方は、ぜひ深水先生やラボのメンバーとお話ししてみてください。

エーザイ株式会社 筑波研究所

(ネクストジェネレーションシステムズ機能ユニット)

菅原 道子